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ju-hachi

2019/12/31 The Nutcracker[The Mariinsky Ballet] 感想 

2019年ラストバレエ鑑賞が、マリインスキー劇場でマチソワ、しかも永久メイさんが見れたという、大変な幸せでした。

 

キャスト マチネ(クリックで拡大)

castcast

 

 

 


マーシャは永久メイさん、王子はフィリップ・スチョーピンです。
昼公演は夜に比べて観客に子供も多めでした。

私は永久メイさんの踊りが非常に好きなのですが、今回改めて、彼女は団に推されるに値する実力があるんだな、と思いました。


なめらかで優雅なポードブラ、細かなポアントワーク、ポアントで落ちずに一つ一つのパでのキープが長いので回転も余裕があり、(実際軽いのだろうけど)とても軽く見えました。

他のダンサーにはない、素晴らしさだと思います。
音楽性も高く、オーケストラを操るように、決まって欲しいところでピシッと決めてくるので何度も鳥肌が立ちました。

 

スチョーピンは跳躍も高く、踊りもサポートも丁寧で、永久さんとは度々組んでいるからか息もあっていました。 
パ・ド・ドゥで、回転からアラベスクパンシェにサポートに入る部分、サポートのあまりの滑らかさに思わずため息が出てしまいました。

 

この公演ではアーロン・大澤さんがムーア人を演じていました。

ジャンプ力が飛び抜けていて、ただの横飛びでバネが入っているのか?というぐらい跳んでいました。
また、足がきれいに水平に伸びた回転も素晴らしかったです。

 

ネズミは等身大ダンサーがそのまま着ぐるみをきている?からか、とにかく大きくて迫力があり、さらにその大きいネズミがまた激しく踊るので、大変見応えがありました。

 

2幕では石井久美子さんが花のワルツのコールドに入っていました。
ロシア人ダンサーに溶け込みすぎてオペラグラスがないとさっぱりわかりません。
また、花のワルツには注目の新人、アレクサンドラ・ヒテーエワもキャストされていました。
舞台正面側で踊っているということもあり、なんとなく目立っていました。

 

 

カーテンコール、スチョーピンが永久さんに花束を渡していて、とっても笑顔だったのが印象的でした。

 

ballet

 


キャスト ソワレ

castcast

 

少し劇場への到着が遅れたら、英語版のキャスト表は売り切れていてやむなくロシア語版を購入しました。


ロシア語版だと賞の受賞情報などが載ってるんですね。

 

 

マーシャはマリア・ホーレワ、王子はキム・キミンです。

目下、主役ラッシュ中のマリア・ホーレワは町中の広告でも見かけたりしました。

 

ballet

 


この大晦日ラスト公演はちょっと特別なのか、昼公演よりチケット価格もかなり高め設定でした。
会場も年末年始にかけて見た公演で一番スーツ・ドレスなどの決まった格好の客が多かったです。
また、昼公演よりも観客は大人が多い、というよりほぼ大人だったように思います。

 

 

1幕、早速、石井久美子さんが少年役で出ているのを発見しました。

(馬にまたがってマーシャを冷やかす?部隊にもなっていました。)
昼公演同様、相変わらずオペラグラスがないとロシア人に混ざって判別できないスタイルです。
いたずらしてやろうぜ!的な笑顔がキュートでした。

 

ホーレワは身体能力の高さがひしひしと感じられる踊りでした。
柔軟性が高く、細く長い手足が良く動きます。
ポアントで立っている時間も長く、一つ一つのポーズが美しいです。
ただ、踊りは癖が強い気がして、長く見れば見るほど私はあまり好みではないなぁと感じました。


永久さんと比べてポアントの音もコトコト目立つ感じがしました。

(むしろ永久さんがポアントの音がしないダンサーなのかもしれないですが…)
この公演では全体的にそつなくこなしていた感じです。
ミス?というかトラブルとしては、スリッパがネズミに命中しなかったくらいで。

 

 

キム・キミンは安定の踊りとサポートでした。
くるみは彼の見せ場的には少な目ではあるけれど、要所の跳躍や回転で魅せ、会場も拍手で沸いていました。

 

各国の踊りでは、ヴィクター・カイシェタ、ヤナ・セーリナ、ダリア・イオノワの足笛の踊りに注目していました。

カイシェタは、ただ立っていても足が非常に美しいラインでした。
サポートも上手く、思っていたよりノーブルな踊りでした。

昼公演に引き続き夜公演の花のワルツにもヒテーエワが出ていました。
昨日も白鳥の公演に出ていたし、連日なかなかハードです。

昼・夜公演とも、花のワルツや雪の場面のコールドは美しく、素晴らしかったです。


これを年末最後に見れるなんて本当に幸せです…。

 

 

残念な点としては、昼公演、夜公演ともオーケストラがはなんだかうまくダンサーと合わない感じでした…
ずれたり遅かったり、かと思えば突如テンポアップしたり、特に夜公演は酷かったと思います。
キムが、ソロバリエーションで突然のテンポアップに慌てて走って戻っていたような所などもあったように感じられました…。

 

カーテンコール

 

ballet

 

夜公演では、カーテンコール終わりに出演者にシャンパンが配られ、みんなで乾杯するシーンが見られました。
年越しのお祝いか、お疲れさま的なものか…そこはわからなかったのですが、ちょっとおもしろかったです。

(↓中央左側の燕尾服の人がシャンパンを配っている、が、写真が悪すぎて良くわからないと思います…)

 

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