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ju-hachi

2020/1/13 白鳥の湖[キエフ・バレエ] 感想

3連休バレエ公演鑑賞の〆に、楽しみにしていたノヴィコワ&サラファーノフ夫妻客演の白鳥を鑑賞しました。

 

キャスト

cast

 

 

 

まず、キャスト表に居なかったことで、11日はどうやらパンチェンコが怪我をしていたことがわかりました。

怪我、早く回復しますように。。

アンナ・ムロムツェワ主役公演の時同様、この日の公演でも相変わらずコールドは美しくそろっていました。
 
 
1幕のパ・ド・トロワは怪我をしたパンチェンコの代わりか?先日白鳥を見たばかりのアンナ・ムロムツェワが入っていました。
人数的に入らざるを得なかったのでしょうか?
主役から重要な役まで本当にお疲れさまです。。
踊りは白鳥で感じた時と同じくやはりちょっと大味に感じましたが、こうして他のキャストと混ざる踊りだと、彼女の異次元の等身がやはり目を引いてしまいます。
やっぱり、彼女のこのスタイルだとあまりに目立ちすぎていて、真ん中ダンサーだなぁと思いました。
 
同じくパ・ド・トロワを踊ったアナスタシア・グルスカヤは11日も見ましたが、その時に引き続き安定の踊りでした。
 
 
王子役のレオニード・サラファーノフは登場したときのボンボン感が良かったです。
腕使いが美しく、軽く、まるで羽のように跳躍でぱっ、ふわっ、と宙を舞うようなとても優美な踊りでした。
アラベスクやアチチュードターンも柔軟性高く、強靭でしなやかでした。
 
 
オレシア・ノヴィコワのオデットは、連休の鑑賞続きでややウトウトしはじめそうだった私の疲れや眠気を吹き飛ばしました。
なんて繊細で壊れそうで、静かなのに存在感があるオデットなんだろう…!
可哀想で守りたくなるような弱々しさを感じるのに踊りは少しも弱くない。
胴が全くぶれず、張り詰めた糸のように指先まで神経が届いた、美しさの固まりでした
瞬きの間も惜しいほどで、食い入るように見入ってしまいました。
 
オディールでも、あれだけ繊細な白鳥を演じていたノヴィコワが、果たして黒鳥なんてできるの…?どんな黒鳥なの…?
などと勝手にドキドキしていたのですが、予想を上回る素晴らしさでした。
白鳥の時の弱々しさは微塵もなく、自信たっぷり、華やかなオディールです。
多少のぐらつきはあったのですが、フェッテは高速、さらに2回転を入れるなど好調のようでした。
 
 
ナポリは11日同様にヴィタリー・ネトルネンコで、やはり跳躍高く、変わらない溌剌とした踊りでした。
とっても笑顔で踊っていて、見ていてこちらも楽しくなりました。
11日の時より元気さが増していたような感じがしました。
 
 
ロットバルトのニキータ・スハルコフは11日のロットバルト役より強く、鋭く、怪鳥っぽい跳躍などがとても良かったと思いました。
この人なら2幕、3幕などロットバルトの踊りパートが多めでも見応えあって良いな、と思いました。
 
3幕ラストもこの強めのロットバルトとボンボン感あるサラファーノフはいい勝負な感じで、(演出も前回で慣れたのか)羽掲げ持ちタイムでも笑い出さずに済みました。
ノヴィコワの繊細なパドブレも美しかったです。
 
 
全体的に、ノヴィコワ&サラファーノフ、お互い信頼して安心して踊っているようだったのが印象的でした。
11日のムロムツェワの時と振りが若干違っていたと思うのですが…?
(ムロムツェワの白鳥ラストの幕の時はアラベスクしてたけど、ノヴィコワはしてなかったな、とか。)
お似合いの2人の静かな愛情が見えて本当に満足でした。
ラストも、前回のムロムツェワ主役回での王子最強感はなく、"2人の愛がロットバルトを打ち破った"感がすごく伝わってきました。
 
また別の演目でも客演してくれたらいいなあ。