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ju-hachi

2021/9/23 海賊[東京バレエ団] 感想

東京バレエ団のアンナ=マリー・ホームズ版、「海賊」を観てきました。

 

キャスト

casts

 

 

アンナ=マリー・ホームズ版メモ

・ほとんどのVaなどはマリインスキーで踊られているものと同じだと思う

・前奏とともに、プロローグ的にメドーラ、ギュルナーラ達がランケデムに捕まるシーン(マリインスキーの、メドーラとギュルナーラ達が登場するシーンの音楽が好きなのでちょっと残念…)

・この日のギュルナーラのVaは、途中、ポアントでシャンジュマン連続とか、斜めにフェッテで進むパが入っていた。代わり?にコーダでフェッテが入る部分はグランパディシャになっていた

・1幕にメドーラのVa、パシャの杖を取ったり、デベロッペで蹴り上げるようなパがあったり。1幕のメドーラやギュルナーラは奴隷として売られている、という状況の割に悲壮感なく、笑顔でいたずらっ気がある感じだった

・メドーラ、ギュルナーラの衣装がとても素敵。頭飾りがキラキラ。2幕のメドーラはややグレーっぽい青色のチュチュ。

・1幕の海賊の群舞が面白かった。紐を引っ張るような振り付け?

・3幕花園のメドーラのVaの曲が、ドンキのブライズメイドのVaの曲だったと思う。イタリアンフェッテが入っていたり難易度は高め

・ラストは、船に乗って逃げるメドーラ、コンラッド、ギュルナーラ、アリだが、嵐で船が難破し、メドーラとコンラッドのみどこかへ打ち上げられて助かる…

 

この日の公演、すごくよかったです。メインキャストから脇、細部にわたり完成度が高かったです。

特にコンラッドが秋元さん、メドーラが沖さん、アリが池本さんと大変豪華な布陣で、2幕のパ・ド・トロワは素晴らしかったです。見た後、興奮しすぎてしばらく先のシーンまでの記憶が朧になってしまった気がします…

 

秋元さんは1幕からキレキレで、どのジャンプも高く、弾けるようなダイナミックで…ロシアンな雰囲気を感じられて、とっても満足でした。

池本さんのアリの2幕Vaは、客席からこの日一番大きな拍手が。2幕のアリVaは、多くの観客の期待値が凄く高いVaだと思うのですが、この日の池本さんの踊りは全く期待を裏切らないクリーンさで、とても素晴らしかったです。彼は跳躍の時の上体の美しさが並外れていると思います…1幕登場時のアラベスクも美しかったです。

このコンラッドとアリの組み合わせで見れて幸せでした。

沖さんは、見る度に踊りがしっかりしてきているというか、プリンシパルらしさが増しているような気がします。今日は髪飾りもお衣装も、パの一つ一つもキラキラしていてとても良かったです。そして、2幕パ・ド・トロワで2人秋元さん、池本さんと踊っている時はより一層美しさが増しているような気がしました…ため息でした。

 

ギュルナーラの伝田さんは、個人的に持っているギュルナーラのイメージからすると大人っぽすぎる感じだったのですが、テクニックがしっかりしていらっしゃいますし、足がたっぷり開いて、ポーズがどれも美しかったです。ただ、この前のスペインの踊りがとても良かったので、あれくらい、もうちょっと上半身の動きが欲しかった気がしてしまいました。

この日はランケデムが贅沢にもプリンシパルの柄本さんで、サポートやリフトが本当に安心して見られました。何となく憎めない悪ガキっぽい感じという感じで、Vaなどで踊り出すとノーブルなのがまたなんだか可愛いなぁーと思いました。踊りもとても良かった。

 

1幕のオダリスクのトリオも良かったです。全員、素晴らしかったですが、Vaの1番目と3番目の方の踊りが特に良かったです。(金子さんと平木さんでしょうか?)

特にVa3はピルエットは余裕で全て3回転されていてすごかったです。

 

ただ、これは私の問題ですが、3幕の花園のシーンはわさわさ人が舞台にのっていてすごく豪華で美しかったのですが、イマイチ集中して見られませんでした。ラストもイマイチ好きじゃなくってちょっと盛り下がっちゃいました。

そもそもが、「海賊」ってちっともストーリーは好きになれなくて…ヴァリエーションやパ・ド・ドゥ、トロワなどの踊りはとても好きなんですけどね…。

 

充実した、とても満足度の高い公演でした。別日の公演のチケットも取っておけば良かったです。後悔…