国際バレエアカデミアのバレエ・リュス・プログラムを観てきました。
今年は夏からここまで、木村さんは"瀕死の白鳥"、"白鳥の湖"、そしてこの"火の鳥"と、鳥役が続いており見比べる(?)のが楽しかったです。
会場では、キャストチェンジにより、アルタンフヤグ・ドゥガラー氏にかわりビャンバ・バットボルト氏が出演との案内がありました。
Kバレエ公演で何度かお見掛けしている方です。(モンゴルご出身の方ということをこの時まで存じ上げず…。)
作品の上演順は「牧神の午後」→「薔薇の精」→(休憩)→「火の鳥」でした。
下記、ごくごく簡単な感想メモです。
『牧神の午後』
【音楽】クロード・ドビュッシー
【原振付】ヴァーツラフ・ニジンスキー
【出演】
牧神:アルタンフヤグ・ドゥガラー→ビャンバ・バットボルト
ニンフ:周東早苗
ちょっとイマイチでした…。牧神が個人的な理想と違い過ぎてしまったのが原因かな、と思いまし、ダンサー全体的に息があっていないような、ぎこちないような感じがあったような気がしました。個々の踊りの流れが見えなかったです。
動きも特殊ですし、きっと難しい演目なんだろうなぁと思いますけど…。
セットが非常に美しく、また、何度見てもこの作品のつくりはあまりにも異質で、今でさえ新しい作品のような気がしてしまいます。当時は相当にセンセーショナルな作品だったんだろうなぁ。
『薔薇の精』
【音楽】カール・マリア・フォン・ウェーバー
【原振付】ミハイル・フォーキン
【出演】
薔薇の精:高橋真之
少女:蛭川騰子
薔薇の精の高橋さんの踊りがとても良かったです。薔薇の精の踊りは、飛ぶパばかりだし、ソロパートもとても長くて、見ているこっちも疲れてしまいそうなほどで…後半はやはり踊りにやや疲労が感じられるような気がしましたが、指先や全体的なアームスの動きがロシア的な雰囲気に思えたのが良かったと思いました。
【音楽】イーゴリ・ストラヴィンスキー
【演出・振付】佐々保樹
【出演】
火の鳥:木村優里
イワン王子:奥村康祐
カッチェイ:夏山周久
ツァレブナ:金子 綾
とてもよかったです。ストーリーも分かりやすく、見ていてとても楽しかったです。もう1回観たい。
木村さんの火の鳥が当たり役、ピッタリでした。彼女の目力と、それが活きるメイクも良かったですし、羽ばたく手の動き、生き生きとした躍動感のある踊りがこの役柄に合っていました。多分、今年の一連の鳥役の中では一番だったな、と思いました。奥村さんも童話の主人公らしい様子のイワン王子で、いたずらっぽいような演技がよかったです。2人のパ・ド・ドゥがもう少し息があうと良かったかなぁと思いました。
あとは、カッチェイの息子役の山田さんの跳躍が迫力があってとてもよかったです。新国立バレエ団に今年から新規入団とのことで、これから注目したいと思いました。
バレエ・リュスの世界を堪能したトリプルビルでした。