バレエ鑑賞は久々だし、感想を書くのも久々だし、こちらの更新も久々になってしまいました。
珍しく舞台は少しばかり見に行っていて、バレエは久しぶり。
1月の新国・ニューイヤーバレエ鑑賞から今まで、新国立の吉田都セレクションが中止になり落胆していたら、ロシアのウクライナ侵攻が始まり、世の中が一変してしまいました。
まさか2019年の新年はロシアいたのが、いろいろな意味で夢のような世の中になってしまうとは…一刻も早く落ち着くことを祈っています。
久しぶりのバレエ鑑賞は、NBAバレエ団のロミオとジュリエットでした。
噂の東京建物BrilliaHALLにも初めて行ってきました。
スピルバーグの映画・ウェストサイドストーリーが公開されるからとか、そういう影響があるのかわかりませんが、各バレエ団のロミオとジュリエットがたくさん上演予定となっており、いろいろと楽しみにしていました。
こちらの公演は、特にKバレエを突如退団された矢内千夏さんが、プリンシパルでNBAバレエ団に入団し、主演をされる公演ということで、主演に気が付いてから速攻でチケットを取った公演でした。
矢内さんは、体調不良で降板になられてしまいましたが、NBAバレエ団にご入団されて、いつか踊りが見られそうで楽しみです。どうぞお大事に…。
しかし矢内さん降板で気落ちしていたら、代わりのジュリエット役が、なんと小野絢子さん!
この日のソワレはバレエ協会のエスメラルダで米沢唯さんを観る予定でいたので、贅沢にも一日で新国プリンシパル2人の主演作品をハシゴできるという機会に思いがけず恵まれたのでした。
公演前には久保監督からの挨拶があり、久保監督、豊島区民でいらっしゃるようで、Brilliaホールにも徒歩でいらっしゃったとのこと。これからもこちらのホールでの公演が増えるのかしら。
舞台への見え方がかなり問題あるホール…らしいので、ちょっと不安ですが、とりあえず今回私が鑑賞をした2階の正面席の見え方は問題なかったです。
ただ、オケピがギチギチなのと、音の響きがイマイチだったような気がしました。特に弦楽器の音の響きが独特な気が。
キャスト
NBAバレエ団のロミオとジュリエットは、初めて見るマーティン・フリードマン版でした。なかなかコンパクトなつくりになっていて、後からじわじわと良かったなぁ、と思いました。幕が下がおりるのが2幕と3幕が何だか遅かったのが気になりましたが、そういう演出なのかしら…?
小野さんのジュリエットは良すぎて…一挙手一投足、一つ一つの表情すべてが理想のジュリエットすぎて震えました…。特に薬を飲んだ後の様子は迫真。手の震えや目を見開いた表情がとてもとてもよかったです…ダンサーとして、女優として脂が乗りに乗った時期の、素晴らしいジュリエットがみられて、最高でした…
ロミオ役の刑部さんは、ちょっと踊りが雑に見える所があったのですが、舞台映えする長身で王子様~という感じでした。
ロミオとジュリエットのパ・ド・ドゥも、そこまで練習時間がなかったと思うのですが良かったです。二人が向かい合わせで手を握り合って大きく広げる、という振り付けが印象的でした。
あとはベンヴォ―リオ役の新井さんという方の踊りがとても丁寧で端正で好みでした。
他に印象的だったのはパリス役の本岡さん!身長が高くて小顔で舞台映えして、とても見た目がステキでした。でも、役作りだったのかもしれないけれど、表情が乏しかったのが少し残念。今後に期待したいです。
下記は他の版との違いとかのメモ。
1幕
・紗幕?は広場の絵
・幕が開くとすぐにロミオ登場、ロザラインとの一幕。ロミオがバラを渡すけどロザラインがつれない様子でバラを床に…という一幕。
・モンタギュー家とキャピュレット家が剣でやり合う場面で発声あり。(驚いた。)足を曲げて跳ぶ動きが多くて特徴的に感じた。また、剣を大きく回す振りも目立って感じられた。両家の頭首?も大剣でやり合うシーンあり。死人を集めて重ねるシーンはなし。
・ジュリエット登場時は最初黄色のドレス→後々舞踏会シーンなどではピンク色のドレス。渡されたドレスを投げるシーンが印象的。ピンクのドレスの方は裾が結構長めな印象。
・パリスはターバンを頭に巻いていて異国風…?
・ロミオ、マキューシオ、ベンヴォ―リオが、パーティー前に踊るトロワがかなりアップテンポだった。見ごたえあり。
・ロミオとジュリエットの出会いは舞台の左右でピンスポット。割と短めで1瞬だった気がする。2人のパ・ド・ドゥシーンが挿入されるけど、他の人々が後ろを向いて立っている。この後にも同じようなシーンがあるが、多分2人の心象風景?を描いていると思った。
・仮面をはずして、ロミオとジュリエットが向かい合うシーン、舞台の斜め左下と右上、というポジションで向かいあうのだが、私の席の角度からはロミオの表情が見えず、やや残念。
・ベンヴォ―リオが乳母にロミオが誰か聞かれる?ようなシーンがあり、乳母がジュリエットに伝えてジュリエットがロミオのことを知る。
・バルコニーパ・ド・ドゥは、ジュリエット白い衣装。ロミオはマント無しで珍しい気がした。2階設定ではないのか…?背景が噴水だった。音楽がかなりアップテンポで、2人のはやる心を表しているのかな、と思った。ラストは舞台左奥と右手前で手を伸ばし合う2人で幕。
2幕
・幕が開けてすぐロミオのソロがあり、手紙を実際に読むシーンなくロミオは舞台を出ていったような。ロミオは衣装がピンク。
・マキューシオとティボルトのやり合い。途中、マキューシオがからかってティボルトにキスするシーンがあったような…?ロミオが直接ティボルトらを止めようとするシーンも。ティボルト、刺された後街の人々がすごい勢いで駆け寄る。血染めのハンカチがあり、ロミオは血染めのハンカチを手にティボルトに殴りかかる。殴り合いになった後に剣でやり合うという流れ。ティボルトの死体にジプシーが金目の物を取っていくようなシーン。母親の嘆きのシーンは帽子をはずして、父親も登場。
3幕
・ベッドには毛布無し。
・ジュリエットに結婚を迫る父親、母親は助けず。
・一度、枕元の小刀?で自殺をしようとするジュリエットのシーンがあった気がする。(うろ覚え)その後、ジュリエットは教会に走り、教会にはパリスがいて…
・父親、母親、乳母もジュリエットの味方にならずに結婚を促す。乳母も味方になってあげないという描写が明確に描かれているのが面白かった。パリスを含めてジュリエット以外の3人が後ろ向きに立って、ジュリエットが踊るシーン。各人物に対するジュリエットの内面を描いていると思われる。
・剣や薬の瓶を結構な勢いで舞台袖などに投げ捨てて、ベットへ這っていくジュリエット。天蓋のカーテンも自力で降ろす。
・葬列を追っていくロミオ。
・墓所で布をかけられたジュリエット、布の上から赤い花びらがまかれる。パリスがあっさりとやられた後に布をはされて、その赤い花びらが、血しぶきとはいかないけど、そのようなイメージになるのが良かった。
・ラスト、ロミオとジュリエットは重なり合いながら死。その後墓所に両家の頭首たちが集まり和解するシーンで幕。
タイムテーブル