東京シティバレエ団が、確か2020年夏にも上演予定だったのを中止した、藤田嗣治美術、石田種生演出・振り付けの白鳥の湖、やっと鑑賞できました。
2020年の時はチュージンとスミルノワがキャストに入っていたと思うのですが、再演の今回はオニール八菜さんとジェルマン・ルーヴェ氏のパリオペ組がAキャスト。Bキャストの佐々晴香さんは、もう白鳥がぴったりだろうし、ぜひ見たいと思っていたのですが、NHKバレエの饗宴と同じ日で移動が不安過ぎて見送ってしまいました…
いつか、佐々さんの白鳥を見たいので、東京シティさん、ぜひとも毎年佐々さんをお呼びいただけないでしょうか…
ということで、今回私はオニール八菜さんとジェルマン・ルーヴェ氏のAキャストのみの鑑賞となりました。
どうも全体的にキャストチェンジが多発しており、ついにはBキャスト主演のキム・セジョンさんも降板されていたと…
無事に上演をしていただけて良かったのですが、みなさんどうぞご無事で…。
石田種生版白鳥の湖、とても面白かったです。ストーリーが非常にはっきりわかりやすいハッピーエンドなのですが、ラストは白鳥にされた乙女たちが自ら戦ってロートバルトを倒しに行く、というのがすごく現代的だなと思いました。
踊りも、パンフレットにもある通り、徹底的にアシンメトリーに見える配列はすごく印象的でした。かなり上の階の座席から鑑賞したのですが、動く舞台装置かのような美しい群舞が堪能出来ましたので、1度は上階から見ると良い作品だと思いました。最終的には左右対称でなくシンメトリーな形になるのに、みるみる隊列が変わって美しく整っていくので、なんだか爽快感があるというか…永遠にみてられる気がしました。また、ポアントの動く音までそろっているからかポアントの音まで音楽の一部かのようでした。特に4幕の群舞は非常に印象的です。
きっとダンサーの皆さんたち、この隊列を合わせるのは大変なのでは…と思うのですが、踊り慣れていらっしゃるのかとってもスムーズでした。
藤田美術の舞台セットも気品がある感じが美しいなと思いましたし、特に1幕の衣装は淡い水色と緑とピンクの衣装がそれぞれ混ざって踊っても調和しているような色合いで、とても印象的でした。
<<その他のメモ>>
・1幕のパ・ド・トロワがあまり観ない振り付け。