箱根にあるブックホテル、「箱根本箱」さんに一人で宿泊してきました。
箱根を訪れるのは実に2年ぶりでした。
コロナ前は毎年レベルで行っていたのですがいやはや…
身内から、"めちゃくちゃお料理がおいしい宿がある、その上本もいっぱいある!"と聞いて俄然気になっていた箱根本箱さん。
まるで図書館のような本がたくさんの空間に宿泊できるという魅力もさることながら、大浴場かつ部屋にも露天風呂があるお宿ということで、本と温泉が楽しめるなんて最高じゃないか!と、宿泊を決めました。
実に1泊、約5万円のお宿で…普段私が取る宿からしたら大変リッチで、予約の時は指が震えました…。
かくして、10月某日、これからたくさん本がある場所に行くというのに、3冊も本を抱えて箱根へ出発しました。
この日の箱根はあいにくの雨でした…
11時過ぎ頃に箱根湯本駅に着いた時は一瞬雨が上がって、このまま雨の降らないことを期待したのですが…
到着後、箱根湯本の駅周辺を少し散策。
寒いし、天気が悪いからか人はまばらでした。
「えゔぁ屋」さんがめちゃめちゃ混んでました。やはり映画効果でしょうか?
湯本の散策はそこそこにして、箱根登山鉄道に乗り、宮ノ下まで移動して「富士屋ホテル」さんへ。
2年の改修工事を経て、2020年夏にグランドオープンした姿を拝みに行きます。
あいにく、宮ノ下に着いて以降はずっと強めの雨で、ホテルは霧の中でした…
箱根に来ると、大体こちらのラウンジでぼーっとしてから目的地に行くことが多いです。
今回も箱根本箱さんのチェックイン時間近くまで、こちらで時間をつぶすことに。
お水が青いグラスで運ばれてきて、実にオシャレ。
改修工事前は「オーキッド」という名前のラウンジだったと思うのですが、現在は単に「ラウンジ」と呼んでいるようです。
庭園側の席は営業しているのかすら疑うほど人がおらず…
こんなに空いているこちらのラウンジは初めてでした。
どうやら改修後、席が他の場所にも増えていたらしく、そちらの方に人が集中していたからかもしれません。
確かにこの庭園側の席は窓開いてて寒かったですから…ちゃんと窓際にはヒーターもありましたから、極寒と言うほどではなかったですけども…
今回は創業当時からのメニューと言う、おそらくこちらのメニューで一番有名な「アップルパイ」を頂きました。
アフタヌーンティーセットを頼もうかと思っていたのですが、注文可能になるのが13時からだったので、時間が合わず…まぁ、本箱さんの夕飯が凄いらしいので、あまりお腹がいっぱいにならないように、軽めに。
何度も来ているわりにアップルパイを食べるのは初めてでした。
ダージリンのサマーゴールド(セカンドフラッシュ)を一緒に頂きました。
富士の絵のお皿に余白を活かした盛り付け…
アップルパイは冷たいものか温かいものか選べて、今回は温めてもらいました。
お皿も温まっていました。
シンプルながら、シナモンがきいている絶妙な甘さ、今まで食べたアップルパイでピカ一でおいしかったです。
温めてもらったからか、パイがサクサクなのも最高。
こちらで本を読みながら1時間半くらいゆっくりしてしまいました。
早速、自宅から持ってきた本は1冊読み終わり、更に他の1冊も半分くらい読んでしまいました。
紅茶はおいしかったのですが、さすがにすぐ冷めてしまい…
コーヒーだったらお代わり何度でもできたんだから、長居するんだからそっちにしたら良かったな、と少し後悔…
さすがに14時過ぎる頃にはラウンジもかなりの人が入ってきていました。
さて、高級宿を時間いっぱい堪能しようという貧乏人的発想から、15時のチェックイン時間ちょっと前に箱根本箱さんに到着できるよう、箱根登山鉄道で「宮ノ下」から「強羅」へ移動します。
普通であれば「強羅」駅から「箱根登山ケーブルカー」に乗り換えて「中強羅」へ行き、早雲山駅行であれば進行方向右側に降りて徒歩4分で「箱根本箱」さん、というアクセス方法になるわけですが、私は強羅駅から箱根本箱さんまで歩きました。雨の中ですが、交通費をケチって、お腹もすかせたいので、いい運動です。
ちなみにケーブルカーでの行き方は「箱根本箱」さんのブログが分かりやすいです。
徒歩の私は早雲山駅行ケーブルカーの進行方向右側の道をあらかじめ行くために、「強羅」駅で線路の下?をくぐって早雲山方面へ歩いて行きました。
実に箱根らしい霧がった様相の中を歩きました…
途中結構な坂道がありましたが、まぁ、行けないことは無いです。
私は地図も見ずに適当に道なりに歩いて行ったらかなり大回りなルートになってしまいましたが、それでも、「強羅」~「箱根本箱」さんまでは徒歩で30分たらずで到着しました。GoogleMapでは徒歩で22分程度という計算のようです。
箱根本箱さんの看板が見えて、やっと到着です。
中の様子が全く見えない木の自動扉をドキドキして通ると、入ってすぐこの本棚が一面に広がる光景が…!!
暖炉があったかい…
スタッフの方が早速、濡れたものを拭くためのタオルをくださってありがたかったです。
まず、この入口フロント近くのスペースでチェックイン手続きをし、その後、お部屋までスタッフさんが同行してくれつつ、館内や室内についての説明などを簡単にしてくださるという流れでした。
今回、私は「マウンテン・ビュー」のお部屋で予約しましたので、2階のお部屋でした。
フロントスペースから2階に上がる階段はありますが、基本的に館内の移動手段はエレベーターになるとのことです。
(そう言えば、今回の宿泊中、他のお客さんとも誰ともエレベーターで乗り合わせることはなかったです。)
さて、宿泊するお部屋です。
大変、シンプルなお部屋です。テレビはどの部屋にもないそうです。
マウンテンビューのお部屋ながら、この日はあいにくマウンテンは微塵も見えませんでした…
他にベランダにハンモックがついているタイプのお部屋のプランもあったので、そちらもいつか泊まってみたいものです…
可愛いランタンが机に。
机の上にはお菓子とお茶のパックがありました。
家族情報によると、コロナ前はチェックイン時にウェルカムスイーツが食べられたらしいのですが、お部屋にあった案内に記載があり、コロナのためお部屋にスイーツを用意する形に変更されているとのことでした。
フロランタン?のようなお菓子、めちゃくちゃおいしくて瞬殺しました。
コロナ対応への注意書きなどと、マスク入れが置いてありました。
他にも名前付きのウェルカムメッセージカードや、館内マップなども置いてありました。
洗面所。
タオルは部屋から大浴場に持って行くように案内がありました。
(ちなみに大浴場前に忘れた人用に小さめのタオルの方だけは置いてありました。使ったら部屋に持って帰るように案内がありました。)
他に、歯ブラシ、髪の毛のブラシ、ゴム、綿棒や小袋の化粧水とクリームがありました。
「使ってるときは水を止めてね!」注意書き入りボトル。エコ意識は全体的に高めで、環境への配慮のためアメニティも必要最小限、タオルもタオルウォーマーをぜひ使うようにとの案内文がありました。
石鹸の方が爽やかでとてもいい匂いでした。
洗面所の下にはドライヤーとスリッパ、虫よけスプレーやトイレットペーパーなどなどがひとまとめに。
(スリッパの場所に気づくのが凄く遅かったです…)
大浴場のドライヤーはパワーが弱めだったので、部屋のドライヤーの方が良かったかも。
お手洗い。
壁際にはこの部屋固有の本棚、「あの人の本箱」スペースが。
各部屋にそれぞれ異なる作家さんの選書がされている本が置いてあるとのことで、一緒に選書案内の冊子が置いてありました。
また、受付に用事があるときはここにあるタブレットで連絡可能とのこと。ネットも利用でき、私はずっとこのタブレットでBGMを流していました。
可愛い便箋と封筒。持って帰ってもよかったようです。私は特に何も書いたりせずそのままにしてしまいました。
ベッドの上には館内着とミニバッグが置いてあります。
館内着は、館内のどこでも、ダイニングに着て行っても大丈夫とのことで、私はずっとこれ着て過ごしていました。
(私の滞在中は、見たところ他のお客さんはご自身の洋服で過ごしていらした気がします…)
オーガニックコットン100%らしく、柔らかくて大変着心地が良く、過ごしやすかったです。
薄くて軽くて、移動にピッタリのオリジナルトートバッグ。
本を入れてずっと持ち運びました。こちらは持ち帰りOK。
バスローブと足マット、厚手の上着。
ベランダに繋がるスペースにシャワールーム。
ボディーソープ、シャンプー、コンディショナーが並んでいます。
そしてシャワールームからも経由して出られるベランダには露天風呂が。
お風呂はヒノキのいい匂いがしました。
ロールカーテンを下ろせる仕組みで、浴槽の側に固定用のベルトがありました。
ベランダのお風呂はお湯が結構熱めで決して寒くは無かったです。
部屋の入口。
コンクリ打ちっぱなしでオシャレ。
ミニバーコーナー。ポット、お茶、おつまみコーナー。
冷蔵庫の中にはお茶とお水、オレンジジュースがありました。
お菓子に加えてこの中身もフリーで利用可能とのことでした。
BALUMUDAの電気ポットとお茶ティーバッグ、ナッツの小袋、雑穀の甘くないビスケットとおかき。
甘くないビスケットが好みでした。おかきはお醤油をつけたお餅の味そのもの。歯ごたえがありました。
ここにあるお茶がとってもおいしかったです。クコの実とかが入っていて、薬膳茶っぽい感じ。
部屋を探検し終わって一息ついた後は館内を探検。
まずは1階、入口すぐのレセプションスペースから。館内、実に1.2万冊の本があるということですが、この入口の光景は本当、圧巻…。
こちらにあるすべての本は購入できる上に館内で読んでもOKというなんとも贅沢な仕組み…
受付。丁度季節だからススキが飾られていました。
受付自体は9:30~22:00営業とのこと。
本棚の中に座って読書できるスペースがあるのが可愛い。
すぐそばにレストランに通じる道があるからか、ここはお料理関係の本がたくさん。
このレセプションスペースのカラフルな椅子たち、すっごく座り心地が良かったです…家に欲しい…
こちらにある階段を上がると2階に行けます。
ここの通路は結構ギシギシ音がして、通るのが怖かったり…笑
こんな所にも座れるスペースが。
まさに本に埋もれて本を読むことができますね。
2階の「ラウンジ」。ここにももちろん本棚。
ここのエリアはアート系の本が多め?
こちらのエリアの脇にコーヒーマシーンが置いてあります。
代わりにお部屋にコーヒーの類は全くおいてありません。
大分濃い目のコーヒーでした。
結局一回しか飲まなかった。。
探索続き。
各階のお部屋のある廊下にいろいろな小部屋?があります。
私はこの2段になっている小部屋で本を読むのが一番お気に入りでした。
上の段に上がってみた様子。yogiboの寝心地が最高でした。
そこかしこに本が置いてあります。これは廊下の突き当りだったかな。
別の廊下の突き当りにも書斎チックな読書スペース。
ここが多分「書斎の部屋」という場所でしょうか。
2018年に谷川俊太郎さんが滞在された場所とのことです。こちらに谷川俊太郎さん直筆の詩3篇が日によって限定で並べてあるそうで、この日は幸運にも見ることができました。
地下1階にはミニシアターと大浴場がありました。
ミニシアターでは「ShortsShorts」というショートフィルムの総合ブランドとのコラボで、2か月に1回異なるテーマの作品を上演しているとのことです。
残念ながらちらっとのぞいただけでほとんど映画はみませんでした…シアター入口手前の本棚には映画関係の本がたくさん。
地下1階にあった書斎風の部屋。漫画がたくさん置いてありました。
大浴場横の部屋。体調や心を整える系の本がたくさん。
ウォーターサーバーがあり、お風呂上りにお水を飲みながらよく座りました。
大浴場はこれといった特徴はあまりなかったと思いますが、宿泊中、他のお客さんとバッティングすることがほとんどなく露天風呂からなにから独り占め状態だったのが嬉しかったです。
1階に戻り、受付横のショップ。
「ライフスタイル&アルチザンショップ」
営業時間は9:30~20:00?(お部屋にある案内記載の営業時間がマップと他の案内とでずれていて、マップの方だと~19:00だったです。たぶん20:00までやってたかな?)
ここがまたオシャレで…
こちらにも山ほどの本が。
館内着など、ホテルで使用されているグッズも販売されていました。
部屋にあるジュースやお菓子が販売されていたり、食事の時に使用されていたお皿もありました。
この車が可愛い~
こちらのショップの一角に「絵本のお部屋」が。懐かしの名作絵本がたくさん。
ここも残念ながらチラ見しただけでした。読みたかったなぁ。。
お子様用?読み聞かせ的スペースでしょうか?
とってもかわいい。
後編はこちら↓