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ju-hachi

2020/9/27 DAIFUKU Vol.6 『Storong.B』感想

コロナ騒ぎが始まって以来、やっと、やっとのダンス鑑賞です。

 

こちらの公演も、3月に予定されていたものの延期になり、更に延期公演も座席数減のために払い戻しからの再販売、という紆余曲折を経てやっと鑑賞にこぎつけたものでした。

 

会場はRei Dance Collectionさんのスタジオ2階で、元町・中華街商店街の近くにありました。

スタジオの建物の2階に上がり、検温してもらってからチケットを購入しました。

払い戻し対策のためか、料金の支払いは当日でした。

 

会場内は靴を脱いで入る形で、入場の際に靴を入れる用のビニール袋が渡されました。

(靴を脱ぐ必要があること、できたら事前に知りたかったなぁー…)

 

客席にはパイプ椅子が設置してありました。

当初座席より減らしてあるはずですが、思っていたよりもぎっちりおいてある印象でした。

椅子は市松模様状に並べられている感じではあり、最後列は上げ底の台がおいてありました。

 

開場時から、会場にはかっこよさげなBGMがかかっています。

客層はかなり老若男女入り混じっていて、不思議な感じでした。

 

1列目の人にはフェイスガードが配られていたようでした。

スタッフさんと、「着用はご自由に」といったことを話していた人がいたので、必須ではなさそうでした。

 

(ちなみに、延期前の公演の時には"演出の都合上、暗めの服で来てください"という案内があったので苦心して真っ黒の服で来たのですが、そんな感じでなくてもよさそうでした。。。)

 

プログラムやチケット、キャスト紹介の冊子が凝った作りで、その冊子とコロナ対策用の連絡先記入カード、鉛筆、一枚チラシが挟まってセットになってい座席に置いてあり、連絡先記入カードは最後、帰る時に箱に入れいくという仕組みでした。

 

 

プログラム/チケット/キャスト

programsprograms

 

 

 

 

休憩なしの1時間程の公演でしたが、いやー、かっこよくて、面白くて、あっという間の公演でした。

 

開始前から、あらかじめ「ダンサーが結構、突っ込んできますので」と、スタッフが説明していた通り、客席ぎりぎりまで来てダンサーが踊っていて、大迫力でした。

 

ダンサーが踊るスペースには、ランウェイのようなT字型のステージが設置してありましたが、そのステージが、上で踊るのももちろん、時にはバーのように、時にはテーブルや椅子のように、更には何かの境界線のように使ったりと、とても効果的に使われていました。

 

ただ、臨場感は抜群なものの全体的にいささか踊るスペースが狭過ぎたのでは…もう少しスペースがあったらもっと大きく踊れそうなのになぁ、と思ってしまいました。

 

 

プログラムに12の作品名が書いてありましたが、短い作品もあったり、作品ごとの明確な切れ目があまりない部分も多いように感じて、最初の方は1作品が終わったのに気づかなかったです。(後から思い返して、あ、切れ目だったかな?という感じ。)

 

 

01.PENINGでは、最初は全体的に黒い衣装、フードを被って、かろうじて男女が区別つくくらいの、誰だかわからないような不気味にも見える様子でダンサーが登場し、スタイリッシュでキレッキレの踊りを繰り出していきます。

しょっぱなから大興奮でした。

観客の出入り口もダンサーの出入り口になって、ダンサーがどこから登場してくるかもわからないのが面白かったです。

最初は男性メインの踊りですが、途中からはポアントの女性ダンサー達も加わり、舞台上はダンサーでいっぱいになり、目が足りなかったです。

 

02.rice cake stuffed with... は要するに「大福」…演出の大和雅美さん、福田圭吾さんの挨拶のようなデュオでした。

舞台の後ろの幕をカーテンのように退場していて面白かったです。

 

03.Enchant(e)は新国立バレエ団の木下・速水・小柴のトリオ。

回転やステップが次々と繰り出され、脚をつかんだり、持ち上げたり、組体操のようなアクロバティックなシーンもあり、「Strong」が相応しい踊りでした。

 

04.scrambleでは、ゲストミュージシャンのHuman Beat Box、HIRONA氏が気持ちよく、ハマった!と思うような感覚をもたらしてくれる素晴らしい演奏(という言い方でいいのか?)で会場を盛り上げていました。

いったいどうなったらあんな複雑な音が人間から出せるのか…もう神業すぎて、「すごい」としか言いようがありません。

踊りも見ごたえありました。

たぶんこのプログラムの中で、直立のダンサーの肩を跳び箱のように跳んでいた部分があったような。

OPENINGでは黒シャツだった女性ダンサー達がポアントなしで、カラーシャツを着て踊るシーンもとても華やかでした。

 

(ここまでのプログラムは結構切れ目なく上演されていて、私は途中まで1作品かと思っていました。。。)

 

 

05.connecting people(多分プログラムの記載誤植?)は梶田留以のソロ。

滑らかに動いたかと思えば、ロボットのようにカクカク動いたり、何かに操られているかのように多彩な動きでした。

最後はスマホが鳴り、電話に出て、「今?本番中」とか、「GoToはまだだよ?」とか、「次本番あるから、11月ね」とか会話しながら去って行くところで会場からも笑いが。

(今度KAATでやる「星の王子さま」のチラシがプログラム冊子に入っていましたので、それのことですね。)

 

06."b"は福田兄弟のデュオ。

プログラムには記載なかったと思うのですが、途中から福岡雄大さんも加わっていました。

キラキラのミラーボールの中、手押し相撲をするような振りもあったりしつつ、コーラ争奪戦を繰り広げていました。

 

07.あいうは要するに「バレエ101」の日本語版でした。

白トップス、黒タイツの練習ウェアっぽい衣装の小柴富久修さんさんがマイクの指示に合わせて踊っていきます。

少し最初の方の指示が聞き取りづらかったのがちょっと残念でしたが、とっても面白かったです。

尺も長めで、すごくハードだったと思うのですが、疲労の色も見せずに踊り切っていてすごかったです。

 

ネタの部分、一部記録しておきます。

"お"「おつかれさまでした」、”き”「キス」、"け"「ケツ」、"し"「下手にキス」、"せ"「正解」、"そ"「ソッテ」「反って」、"た"「ダンスールノーブル」、"ち"「チャコット(スポンサーよろしくお願いします的なことを言っていた)」、"つ"「痛風」、"ほ"「ホップ、ステップ、ジャンプ」、"や"「ヤケクソ」、"よ"「米沢唯(チャコットのポアント宣伝に載っているあのポーズ)」、"ゆ”「Youtuber」。

 

08.witzは福田圭吾さんの有名なソロ、もう大迫力で回転部分では床が抜けるんじゃないかと思いました。

09.Yokiは11人の女性ダンサーたち全員の踊りで、目が足りなかったです。

10.rememberは男女の切ないパ・ド・ドゥでした。

 

HIRONA氏が演奏する11.soloと12.assembleはほとんど一続きのようになり、全員が今日のプログラムのダイジェストを魅せるような感じのフィナーレでした。

速水渉悟さんが高速ピルエットを繰り出し(これを見て、取り損なった彼のドン・キの主演チケットは絶対に買い足そうと思いました)、小柴富久修さんが"あいう"のネタ、エカルテとエファセのドゥヴァンとデリエールをぐるぐる繰り返す振りの後、瀕死の白鳥のような羽ばたきで去っていき、女性ダンサーの群舞はかっこよく美しく、最後まで圧巻の素晴らしいパフォーマンスでした。

 

アンコールの後、打ちあがる花火を見上げるかのようにして去る、福田圭吾さんがとても印象的でした。

 

 

たった1時間だったとは思えないほど、濃密な公演でした。

飛沫を気にず鑑賞できれば是非ともヒューヒュー声をかけながら見たかったです。

中止にならず、本当に良かった!

 

次回公演も楽しみです。

 

 

 座席表

seats